「滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie」殺陣シーンで思ったこと

滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie」DVD&Blu-ray発売おめでとうございます。

初見時に書けばよかったけど纏まらなかったので、このタイミングです。

 

*ただの剣道と居合の経験が少しだけあって、時代劇や舞台作品の殺陣が好きなだけの素人が、「滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie」殺陣シーンで思ったことをつらつら書くだけ。正しくないし、こんなこという人もいるんだーくらいで。

 

順番はあやふやな記憶で出演してきた順。違雨かもしれない。

 

  • 向井さん

まず、上手い。

ムエタイには詳しくないけど、格闘技やっているからなのか、呼吸と腰の落とし方がめちゃくちゃ上手いと感じた。(後から空手の黒帯と聞いて納得。)

格闘技やっている人独特の、凛とした居住まいからの流れるような剣捌きが本当に華麗で、シャープで、多分鬼滅の刃だったら水の呼吸の使い手だわ、って感じ。

殺陣は斬られ役との呼吸を合わせるのが大事とは思うけども、実際の手合わせであれば呼吸を読まれないことは非常に大事で、呼吸は読み取らせず、思いっきり吸ったり吐いたりしない感じがとてもリアル。(自分が今から攻撃します!って呼吸でバレちゃうと防がれちゃう)

でも斬られ役と息を合わせるところは掛け声を出してとてもうまく合わせてたと思う。

そして基本的に刃の向きとか軌道とかも丁寧で、剣の軌道を追うときちんととどめを刺せるようにしてた。多分、時間をかけて自分の癖を直し、自分の映像を見直し、上手い人の殺陣を見て、しっかりと稽古をしたんだな、と感じる巧さ。後、演技力もあるから憑依していてゾッとするほど上手…

 

  • 宮舘さん

シンプルにダントツうまい。圧倒的に手数が多いのに余裕でこなしてる。ダンスと同じで手元で一度手を返したり、モーションを入れてるからさらに手が多く見える。メンバーの中でダントツ剣の振り動きも足捌きもアクロバットもやっていて、求められているものが多い

なによりすごいのがアクロバットの時以外、(多分)ほとんど足の裏見えてなくて、基本のすり足が徹底しているなと思った。そして腰が常に十分に落ちているから、ノーモーションから技が繰り出されるから迫力とスピードがすごい。

(基本的に足の裏が見えている状態や腰が伸び切った状態だと、攻撃の前に一度足裏をつけて腰を落とす構えの姿勢に戻らないといけないから、剣道と居合いではすり足と腰を落とすのが一般的)

床に倒れた的に思いっきり刀を突き立てる奴も、その間も構えが(そこまで)崩れてなくて、隙になりすぎてないのがすごい。

すり足と腰を落とすのを徹底しながら、姿勢もいいから肩周りと背中周りをしっかり使って技を出せるし、技をだした後にすぐ次の技に向かえるから、舘様の殺陣は本当に一つの線のよう。

(技を出した後に姿勢が悪いと、そこが隙となって攻撃されてしまうし、次の技に向かうときに一度姿勢を戻さなくてはいけない)

つまり、圧倒的身体能力を活かしながら、シンプルに殺陣が上手い。

 

  • 目黒さん

運動神経が良い。殺陣の経験値はそこまで多くない…?ような感じがしたけど、シンプルに、剣の振り下ろす速度や一歩の大きさ、ターンの綺麗さ、一見した握力の強さから十分な運動能力を感じた。

サッカー経験もあるし、足がやっぱりすり足ではなく上がっちゃう気がしたけど、そこは映画だし衣装もあるしいい感じに映ってた!それに、足が早いから駆け込んで切り込むところがめちゃくちゃ早くて迫力があった。筋力もあるから、長刀とか槍も似合うだろうな〜って感じ。演技のテイストが戦闘狂感あって、もっとバシバシに刀振り回してバッサバッサ薙ぎ倒していってほしい!

 

  • ラウールさん

手足が長い。殺陣初めてってことだったから、大変だっただろうな、って感じ。らうの体型的に膝から蹴るの難しいから、袴の扱いに苦しんでる感はあったね、いつか慣れるといいね!(袴はすり足で膝から蹴らないと巻き込んでしまう)

ただ、おててがおっきいから、刀はすごく持ちやすいと思うし、リーチの長さと覇気は圧倒的だから、ぜひ今後も殺陣やってほしい。舞うような殺陣が見れそうな気がする。いっそ長刀とか小太刀とかも合うかもしれない。

 

  • 阿部さん

基本の叩き込みすごい。止まっている時の構えが基本的に型の構えになっているから、多分一通りの型は全部やってそれが確実に身に染み付いているんじゃないかなそれで次に繋げやすい構えを選んでやっている気がする。

確かにあまり関節の柔らかさはないんだけど、剣技に柔らかさはマストではないと思うから、基本に忠実に、確実に弱点をつく殺陣をしてる印象。一撃で急所をつく攻撃が多くて「こわっ」ってなる感じ。

戸板バッタンもやるくらいだしバランス感覚は悪くないんだろうけど、体重移動?重心移動?があまり得意じゃないように見えて(不安定な体勢では技を出さない感じ)、自分が確実に技を出せるようにめちゃくちゃ稽古をしている印象!

 

  • 岩本さん

体幹の鬼。筋肉やばい。るろ剣の実写化でとんでも敵とかもできそう。下から上に振り上げる振りが多くて、上腕と背筋がしっかりしている人だから見れる動きになってる気がする。最初は「昔は細身のタイプだったからその時の癖かな?」とも思ったけど、よく見たらしゃがんだような低い体制からの動きも多くて、その体制から攻撃が出せるのは体感がしっかりしているからこそできるんだという結論に(私の中で)。途中でアクロバットみたいな動きも合わせながらやってるのすごいけど、何よりすごいのはとんでもなく楽しそうなところ。こわい笑

 

  • 深澤さん

スマート。いなすのがうますぎる。基本的に相手の刀全てを受けずに流して、相手の体制が崩れたところに刺し込むのがうますぎる。後は他の人がジャブを打ったやつにトドメ刺すとか。周りをよく見てるふっかさんの影を感じてとてもときめきました。

刀の返し(自分の横で刀を大きく回すようなイメージ?)の時の離した片手が綺麗すぎる。うまく相手の力を受け止めて離すタイミングが絶妙で自分の力を無理に使いすぎず、相手が攻撃を怯んでやめないタイミングで力をいなすのはとても難しいのに、さらっとやってる印象。

 

  • 渡辺さん

まさかの逆手。初見は逆手?渡辺さん逆手なの????って大興奮しました。逆手ってかっこいいし、早く抜刀できるけど、リーチ短いし、その分走り回らなきゃいけないから大変なのに、すごいかっこよかった。縦横無尽に走り回ったり、くるくる回ったり

佐久間さんが切りかけた人を渡辺さんが蹴落とすのとか、間合いが他の人より狭いからこそそういう動きができるのかな、と思った。

やはり普通の構えより間合いが狭い分、四方に気を張る必要があるけれども、それが舞うような動きになって袴の動きとあって非常に綺麗。

後やっぱり一人だけ刀の軌道が違うので、目立つしかっこいい。身長の高くなさをうまく活かして、人の間を駆け抜ける感じが本当にるろうに剣心

 

  • 佐久間さん

二刀!!!!!なんてこった!!!!しかも背負うタイプの二刀二次元じゃん二刀の使い方って二種類あると持ってて、メインの利き手のものを補助するタイプと、完全に左右異なる使い方をするタイプがあるけれども、佐久間さんは前者。基本的に片手で切ったものに対し、反対側の手で持った刀をさらに当てて深く斬り込む形。確実に相手を仕留めにいっている。片手で刺してもう片手で斬る形もあった気がするし、多分攻撃力のパラメーターがあったら9人中トップだと思うレベル。さすがSnow Manの斬込隊長、圧倒的攻撃力と機動力で先陣切ってる感じがすごい。後は片手で斬り込みながら後ろの攻撃に対して防御もする場面があって、本領発揮感。本当に、強いて言うなら、もし次も見られるのであれば、片手を、もう片手の補助にするのではなく、完全な左右遣い(X字に斬るようなやつとか)見てみたいな〜なんてな〜

 

 

 

結論:総じてみんな殺陣かっこいいし、もっと見たいし、円盤、何回も見ます。